ツアー第四弾。
どうもみなさんこんにちは、今回もぶんぶんのボランティアツアー報告を行っていきます。
今回は従来のツアーと変わった所がたくさんありましたので、そちらの方をピックアップしてダイジェスト版の報告とさせていただきます。(大事なお知らせもあるので)
今回はツアー参加者がスタッフ含め10名と少ない人数でのツアーとなりました。
(車も少し小さくして、内容もお客様が来やすいようにちょっと自由時間を増やしたり・・・)
スタッフよりも協力してくださっている長野弘子さんのおかげでリーズナブルかつこれまで以上に濃いツアー内容になったと思います。
今回は益城IC付近の城野印刷所様の駐車場をお借りして初の全員熊本での現地集合という形での開始となりました。
大分から事前の営業(?)で駆けつけてくれたお客様、前回のお客様からのご紹介でいらっしゃったお客様、(K様、本当にありがとうございました。)もはや皆勤賞のお客様、そしてなんと今回代表りっちゃんのご家族が是非参加したいということで、お母様と妹さんが参加してくださいました。大学生以下のお客様が参加されるのは今回が初でしたので、とてもみなさん可愛がられて今までで一番アットホームな感じのツアーになったのではと思います。
さて、私達は前回のツアーから街並みが変わりゆく益城町のメインストリートを車で通過していきました。テレビで震災発生当時おそらく一番映されたであろう益城町のメインストリートは、倒壊した家屋の撤去が進み、更地が目立つ通りになっていました。
テレビで見た当時の状況と比べるとずいぶん落ち着いた様子になっていて、参加者の皆さんも時間の経過を感じている様でした。
アイスブレイクや、阿蘇山の解説を交えながら一行は大観峰へ。当日の天気は昼から雨との予報で非常に心配されていましたが、大観峰に到着した時間帯はうっすらと雲海が見えるくらいで、今回も皆さん大満足の絶景でした。
ドライバー兼ガイドのとともに阿蘇五岳と神話のお話をしてもらった後は、恒例の記念撮影。
今回は売店にも立ち寄る時間もあったのですが、お昼ご飯前からソフトクリームを食べる猛者もいらっしゃいました。
(今回の猛者たち)
大観峰を後にした私達は早速お昼ご飯へ。全体のスケジュールを少し余裕をもって組んだ結果早い段階での昼食になりました。
(なんか変な顔してるスタッフがいますがそっとしておきましょう。)
場所は以前もお世話になっているはな阿蘇美。みなさんで赤牛ハンバーグをいただきました。
味は赤牛独特の油が多すぎないさっぱりとしたヘルシーな味わい。お昼ご飯にしてはボリュームも十二分でした。
お腹いっぱいになった後は草原学習館へ!
阿蘇の素晴らしい文化や草原についてみなさんでVTRで学習し、館内の解説をしていただいたのですが・・・
今までにないくらい皆さん興味深々で、質問タイムが終わりませんでした。
ちなみに館内の展示ブースは季節とともに変化していきますので、私達スタッフ一同もまた新たな阿蘇を学ぶことができました。いやぁー僕も阿蘇でバードウォッチングしたい。
今回は私も草泊りに入ってみました。ホントに思っていたより広く、三、四人なんて余裕でした。
次はツアーでは初となる阿蘇神社へ向かいます。
今回阿蘇神社はスタッフは二回目、ツアーとしては初だったので、現地のインタープリターの方にガイドをしていただきました。ちなみにこの方、見た目通りとっても面白い方で、今までは大観峰の方でガイドをされていて、現在は阿蘇神社へ来る観光客の増加に伴いお手伝いに来ているのだとか。
本震の揺れによって倒壊した楼門。同じく倒壊した拝殿等の未指定文化財の拝殿の方は解体が進んでいるのですが、楼門・神殿は国の重要文化財の指定を受けているのでいまだに解体作業に着工できないそう。
拝殿は解体が完了したのち一部使用可能な従来の拝殿の部品を使い再建する神社の慈悲事業になるそうですが、楼門などは国庫補助事業となるそう。崩れた楼門を可能な限り傷つけずに解体し、ほぼ100パーセント元の建材を用いて再建しなければならないとか。さすがは国の重要指定文化財。
楼門は倒壊したとはいえ、実際にこの目で見ると圧倒的な大きさと、屋根瓦に至るまで精巧で美しい作りだったというのがよくわかり、日本三大楼門の威厳は失われてはいませんでした。
さて、阿蘇神社を参拝した後は自由行動になり、神社周辺のお店を楽しんでいただきました。
赤牛の串焼きを食べる人もいれば・・・
熊本の名産馬肉を使ったコロッケ「馬ロッケ」にかじりつく人も。
風情ある街並みの中でグルメやお土産屋さんなどを楽しんでいただきました。
TSUNAGUスタッフが現地調査で訪れた6月からすると、お客さんも少しずつではありますが戻ってきていて、また閉まっていたお店も再開しているなど、確実に前よりも活気を取り戻して明るくなっている通りをみてなんだか感慨深いような、うれしい気持ちになりました。
お次は恒例の阿蘇西小学校付近の断層見学へ。
毎度のことですが、皆さんここを見て地震のエネルギーの大きさに驚かれることが多いです。
そして、周辺の山が崩れているのをみてはっとする人も。
ご覧のとおり、もともとはまっすぐで高低差の無かった道路がこの通り盛り上がってしまいました。
道路が沈んだり盛り上がったりしているのをみて波の様だとおっしゃる方もいました。
割れ目には人が入れるくらいのスペースも。
ここに訪れるのは毎度のことですが、だんだんとアスファルトの割れ目部分の崩れ方が広がってきていたり、 上部の写真のようにアスファルトの下から草が生えてきていたりと、時間がたつにつれて若干風化も進んでいます。
まさに刻一刻と変わりゆく阿蘇を象徴するようなツアースポットにいつの間にかなっていました。
1日目のアクティビティはここまでとなり、南阿蘇村の温泉旅館「四季の森」で温泉に入浴。
さっぱりした後はコチラも恒例の「ビラマイルド」に宿泊。
夕食はみんなで近くのスーパーへ向かい・・・今回は参加者全員で鍋をいただきました。
(写真がないのは撮影係が食欲に負けたからです。今回は私ではありません。笑)
男性陣、やっぱりセンスがないのかノリと勢いで食材を沸騰前から投入・・・しましたが、とってもおいしい鍋になりました。その後はお酒を嗜みながら楽しく学びのある(?)夜を過ごしました。
さて、奇跡的に誰も二日酔いとなることなく目覚めた2日目。
朝食は今回は各自で用意してもらったのですが、昨晩の鍋の余りと入りきらなかった具材を全投入して雑炊へ。
朝からそれはもうおいしい食事をいただきました。まさかあれ食べ終わるとは思いませんでしたからね!
ただ、ツアー1日目の夜から降り始めた雨は小雨とは言えない勢いに。
残念ながら、今回は草取りボランティアは断念せざるを得ませんでした。
なんとボランティアツアーではなく阿蘇の学び・楽しむツアーとなってしまった今回。
とても残念ではありましたが、うれしいこともありました。
草千里までの道が片道ながら復旧、そして阿蘇火山博物館も一部再開ということで、一行は阿蘇火山博物館へ向かいます。
震災の影響で一時期は本部機能を別の場所に移動させ、再開は絶望視されましたが、館長の池辺さんをはじめとしたスタッフのみなさんの努力で前回のツアーと同時期に博物館の機能が復旧しました。
展示ブースや一部機能はいまだに使用できないものの、震災によって変化した阿蘇の現在の様子を文字通り肌に感じることができました。
博物館三階の展望デッキからは緑に覆われた美しい草千里の風景が一望できる・・・はずでしたが、先述の雨により一面真っ白な霧に覆われ、残念ながら何も見ることができませんでした。
そのまま一行は一度お昼ご飯へ。
ビラマイルド付近に戻り、南阿蘇村の「だいこんや」でお昼ご飯。
今回は各々好きなものを食べていただきました。ちなみに私は赤牛の牛丼をいただきました。
そして、名前の通りこのお店、大根が非常においしいお店でした。
サラダから漬物の大根に至るまで全部自家製だとか。
サラダで食べる大根に至っては、辛さゼロでドレッシングをかける必要もないくらいおいしかったです。
食べ物の写真がないのは食い意地が張っているスタッフのご愛嬌ということでご容赦ください。
次に向かったのは高森駅。
ツアー2日目となった11月27日は、なんと南阿蘇鉄道のイベントでワンピースオリジナルイラストの列車の出発式を行っていました。
なんと出発式で、出発進行!と叫んだのはルフィ役の声優・田中真弓さんだったとか・・・!
そう、私たちがご飯食べてる間に出発式は終わっていました。残念・・・・・・・・・・・・
そして、ここでいつも通りトロッコに乗車・・・したのですが、スタッフどころか現地で協力してくださっている長野さんも知らなかったであろう事実が発覚します。
なんと南阿蘇鉄道の観光トロッコが11月27日をもって(一旦?)終了という衝撃の事実。
乗車したお客さんもさらっととんでもないことを言われ車内がざわつきました。
最後のトロッコの乗り心地をかみしめながら?この表情。
車掌さんが貸してくれた帽子をかぶれてご満悦の代表。
あいにくの雨で景色はすぐれませんでしたが、車掌さんのトークを楽しんだり、乗り合わせた小さな子供達に癒されながら中松駅までトロッコの最後の旅を楽しみました。
さて、今回ツアー最後のアクティビティは黒川地区の訪問。
今回も「阿蘇復興の道」の皆さんにご協力いただいて当時の学生村の状況のお話を聞かせていただきました。
学生がいなくなった寮に掲げられたメッセージ。
道端にあったナンテンの実。夏に黒川地区を初めて訪問したときから時間の経過を感じます。
黒川地区内の農道の様子。黒川地区へのアクセスは可能になりましたが、いまだに地区内にはこのような道もたくさんあります。
今回は、前回のツアーでお話をしてくださった阿蘇復興の道のメンバー、前田さんが救助された方の貴重なお話もうかがうことができました。
その方もが仰っていたのは「この地区じゃなかったら多分自分は助からなかった。」ということ。
前回も印象に残った言葉でしたが、この地区だったからこそ地域のつながり、友人との深いつながりがあって、そのおかげで助かった人がたくさんいた。という言葉。
事実、警察・消防が地域に入り救助活動をした際、奇跡的に建物の下敷きになっている人たちが少なかったために、逆にまだそういう人達が数人いいるのではないか、建物の被害のわりにそういう人が少なすぎると、戸惑っていたほどだそうです。
今回の地震を通して日頃の準備や防災に対する意識もですが、それ以上に自分の地域の人との関わりあい・要はご近所づきあいが何よりも自分が被災したときに大切なものであるということを気づかさせていただきました。
そして、最後に阿蘇大橋の崩落後へ。
阿蘇大橋が崩落した現場の前です。
向かい側の工事は進み、道を通すために斜面の補強工事を行っている最中でした。
ただ、いまだに岩が転がり落ちてくることもあり、その時は反対側の黒川地区まで音が響いてくるのだとか。
また、前回来た時よりもやはり雨の影響もあり斜面の崩れている部分が広がっているような気がしました。
この道路の工事が終われば阿蘇の交通アクセスは震災発生当時と比べると格段に楽になるので、早く工事が終わることを願って止みません。
阿蘇復興への道の皆様、先月20日のイベントお疲れ様でした。そして今回もありがとうございました。
そして、このツアー最後のスポットあそ望の郷くぎのへ。
今回もこちらで最後の自由時間・お土産タイムを取らせていただきました。
天気は結局最後まですぐれませんでしたが、最後に阿蘇五岳がちょっとだけ顔を出してくれました。
今回もふりかえりの時間を取り、参加者の話を聞いているとやっぱりこのツアーを行ってよかたっなと思いました。
また、自分自身もツアーを行うたびに新たな発見があり、今回の火山博物館のように着実に阿蘇が前に進んでいる様子を見ることができるので非常にやりがいを感じながらツアーに関わっております。
なんと今回ツアールートの関係で九州をTSUNAGU。ツアー初の阿蘇地域ぐるっと一周ツアーになりました。
今後の活動として、実は今度(12月17・18日)のツアーが今年度最後のツアーとなる見通しです。
代表と、もちろんほかのメンバーもすぐにツアーを復活させて戻ってくるつもりですが、全員学生ということもあり、自分達の置かれている立場というものを鑑み、話し合った結果となります。
本団体の人数の減少や、大学の支援プログラムを利用しての活動という面もあり、充電期間を設けさせていただきます。
これまで関わってくださった方々に感謝の言葉をここで述べさせていただきますと共に、今後もすぐにツアーを終了させるわけでもなく、情報発信やミニ企画・現地調査などは精力的に行っていく予定ですので今後ともぜひよろしくお願いします。
急ではありましたが、第4回ツアー報告と次回のツアー予告でした。
次回のブログは久々の日常編となりそうです。乞うご期待!